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- グローバルマナーセミナー
渋谷の美容皮膚科emiスキンクリニック松濤院長の中崎恵美です。
先日、ご縁があってミセスユニバースジャパンビューティーキャンプのマナーレッスンに参加してまいりました。
講師は個人的にもお付き合いのある加藤淳子さまです。
淳子さんはトータルライフコンシェルジュであり、ティーライフアカデミーhttps://www.tlife-academy.comの校長です。
いつもファッションもヘアースタイルもメイクも仕草も品よくゴージャスにキマッている憧れの女性です。
そういう女性からのマナーセミナーは説得力がありますよね。
彼女のマナーセミナーは、日本の良さを活かしながら世界で通ずる紳士淑女へとステップアップできるレッスンです。
今回は1時間ほどのレッスンでしたが、関西人の面白さと人懐こさを兼ね備えた淳子さんのセミナーは話もとても面白く、いろいろな学びもありあっという間の時間でした。
その中で美容にも通じることがたくさんありました。
『自分磨きは大人の女性にとって、永遠のテーマである』と。
もちろん見た目だけではなく、知識や教養も身につけ、心身ともに健康であることも大切です。
私が提唱しているAttractive Agingもまさにそれで、外見、内面両方からバランスを整え、より魅力的になることで、より豊かな人生を送ろうという考えに一致しています。
またマナーや礼儀作法とは、相手を思う心だということでした。
特に日本文化では『わざわざ』、『一手間かける』という相手を想っての行動がとても多いということも気づかされました。
例としては、着物を着るためには2日前から吊るしてシワ伸ばしをする、帯の柄は着てしまうと自分では見えないけれど相手から見えるためにある、など着物を着るのは大変だけれどもやはり相手の方が嬉しく思ってくれるということです。
さらに、有名なメラビアンの法則では、話の内容よりも声やジェスチャーなど非言語的なコミュニケーションの情報で9割は相手を判断しがちであるということです。
*メラビアンの法則:初対面の人物を認識する場合は、「見た目/表情/しぐさ/視線など」の視覚情報が55%、「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調など」の聴覚情報38%、「言葉そのものの意味/話の内容など」の言語情報が7%と言われています。
そして人は出会ってから3秒〜5秒ほどで、見た目・第一印象で相手のことをジャッジしているということです。
あなたがそこに存在した瞬間、現れた時から自己紹介は始まっていて、姿勢や態度や表情から自分のイメージというコミュニケーションをしています。
そしてその初頭効果は後々の人間関係にも影響します。
印象を決める7つのポイントも教えていただきました。
- 外見的要素(服装、ヘア、メイク)
- パーソナルカラー(トータルで2〜3色にまとめる)
- 内面的要素(考え方、価値観)
- 立ち居振る舞い(ゆったりとした動きが良い)
- 話し方、表情(笑顔・低めの声・言葉)
- コニュニケーション能力
- 非言語(ノンバーバル)
「人は見た目が9割」の著書の中で加齢の顔の特徴にシミを挙げ、男も女も若い方が美しく、生命力(パワー)が漲った感じがすると言っています。
ドクターシーラボの男女610名の調査によると、シミの印象として「老けて見える」「不健康そう」「暗い印象」「不潔」となり、シミがあるだけで見た目が5〜10歳老けて見えるという結果になっています。
ということはシミを取るだけで、10歳近く若く見え、健康で、明るく、清潔な印象になることができるかもしれないということです。
さらに美容医療は他人の印象だけでなく、自分の意識も変わります。肌が綺麗になっていくことで、表情(明るくなる)や服装(お洒落になる)、生活習慣(肌だけでなく体型にも気を使う生活になる)まで変わる患者様も多いです。
実際シミイボを取った男性患者さんは自信が高まりさらに仕事への意欲が高まったと仰います。客観的なビフォーアフターの写真比較でも明らかに目つきまで変わっていました。
今や美容医療は身だしなみの一つと言えるのではないでしょうか。
そしてマスクや在宅勤務のこの時期はシミ治療にとても良いタイミングですね。
シミとは
シミとは顔や体などにできる茶色い色素沈着で、
老人性色素斑(典型的なシミ)、雀卵斑(ソバカス)、脂漏性角化症(イボ)、肝斑(30代以降の女性によく見られる左右対象の淡い色素沈着)などが含まれます。
その中でも老人性色素斑は、加齢や紫外線暴露が原因でできる一般的なシミです。紫外線によりケラチノサイトの異常とメラノサイトの異常が起きてメラニンが過剰に産生されたため色素沈着が生じます。
シミ取りレーザーの種類
シミ取りレーザーではそれらメラニンを破壊してシミを治療します。
ただし、肝斑に対してはレーザー治療は第一選択ではありません。肝斑は刺激が原因の一つなので、強いレーザー照射は逆に肝斑を悪化させてしまいます。
いわゆるシミ取りレーザーには、
ⅰ選択的光熱融解作用によるものと、
ⅱ光熱作用によるものがあります。
ⅰ選択的光熱融解作用とは
メラノソームが破壊される時間と、メラニンに高い吸収率を持つ波長を用います。標的のメラニン顆粒を含有するメラノソームに対して周囲に熱作用を及ぼさず選択的に破壊し、その光熱作用と周囲への非熱的な衝撃によってメラニン含有細胞の特異的破壊を生じさせる。要するに、強いパワーのレーザーを周りの組織にダメージを与えずに、メラニンだけを壊すということです。
Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーです。
Qスイッチレーザー
強力なエネルギーが非常に短い時間(ナノ秒単位)で発振。瞬時にメラニンを破壊することができます。
代表的なものに、Nd:YAG(KTP)レーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザーがあります。
ピコ秒レーザー
Qスイッチよりさらに短い時間(サブナノ秒単位)で発振。より限局的に炎症をあまり起こさずに破壊できます。現在では一番新しいしみレーザーです。
ⅱ光熱作用では
熱エネルギーで焼灼され、熱変性を起こします。選択的光熱融解作用のレーザーに比べるとマイルドなパワーで熱を溜めてメラニンを壊していきます。
基本的にお顔全体に照射し、広範囲のシミに対して、数回の治療で改善していきます。
ロングパルスレーザーやIPL治療です。
ロングパルスレーザー
ミリ秒単位で発振。メラニンの熱緩和時間を超えます。主に脱毛用レーザーで使用されています。
IPL光治療
拾い波長帯の強い光を照射することで、様々な物質に吸収させて、熱作用により様々な変化をさせます。例えば、メラニンに反応してシミを薄くしたり、血液中のヘモグロビンに反応させて赤みを改善させたり、線維芽細胞に反応させてコラーゲンの増生を促したりさせます。オールマイティな肌治療器です。
経過
ⅰ光熱融解作用のレーザー治療では直後より軟膏とテープで保護します。翌日頃より生じる痂皮が剥がれるまでの約1週間継続します。
ピコ秒レーザーでは痂皮が軽微で軟膏のみで良いこともあります。
照射後2週間くらいで、炎症後色素沈着が約50%〜70%の確率で生じます。Qスイッチに比べるとピコ秒レーザーの方が炎症後色素沈着も軽いことが多いです。
炎症後色素沈着は3ヶ月から長くても1年ほどで自然に消えていきますが、その間は美白剤などの外用を併用することもあります。
取りきれなかったシミの再照射は半年以降にすることをお薦めします。
ⅱ光熱作用の治療後は軟膏塗布やテープ保護などの必要はありません。痂皮ができた場合は5日程度で自然と剥がれます。摩擦や紫外線などの刺激を避け、保湿を心がけます。Qスイッチやピコなどのレーザーに比べるとシミは取り切れないことも多く、また色素が戻ってくることもあり効果は短いですが、他の作用で、赤みが改善したり、肌質が改善したりします。
シミ治療の効果
やはりシミ治療の効果を求めるならば、Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーでしょう。Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーでは1回の治療でシミをなくすことが可能です。ただし、炎症後色素沈着の時期もあるので、最終的な結果までの期間は数ヶ月かかることを認識しておきましょう。
ロングパルスレーザーやIPL光治療は、シミを薄くして消していくまでには数回の治療が必要ですが、シミが広範囲にたくさんある方、
大切なことはどんなシミに対してもレーザー治療ではないことです。シミの種類を適切に判断し、そのシミに対して適切な治療を選択し、適切なパワーや照射モードを選択して治療でき、経過に対して適切な対処をできる医師の力量が重要です。シミ治療に行く時には値段だけではなく、きちんとしたクリニックや医師選びをしましょう。
肌全体のアンチエイジング効果も求める方におすすめです。